猫の書斎2

本と猫のことを中心にいろいろと書きます

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

経済成長第一主義でいいの? GDPから考える幸せ

『幻想の経済成長』 「経済が成長することはいいことか?」 と聞かれたらどう答えるだろうか。 何を聞いているんだ、ボンクラ! 経済が成長するのは良いことに決まっている。経済が成長していれば、給料が上がり、自由に使えるお金や時間が増え、教育や趣味…

高橋名人のゲーム35年史:FC世代必読のビジネス書だ

『高橋名人のゲーム35年史』 この本には裏切られました。もちろん、いい意味でです。本書裏面の説明文にはこう書いてあります。 テレビゲーム業界のレジェンドが書く、ファミコンから現代までのゲームの歴史と裏側。「ゲームは1日1時間」「16連射」など、か…

ゲーム文化の基礎をつくってくれたファミコンの歴史

『ファミコンとその時代』 『ファミコンとその時代』(NTT出版) ファミリーコンピュータの開発担当者みずからが、「ファミコンとは何だったのか?」という問いを立てて、時代背景やゲームの歴史に照らして、ファミコンが与えたインパクトを考証していく本だ…

物語の本質は明確に語られない「真実」にある

『ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則』 本書は、良い物語が良い物語である理由を、シナリオのプロが解説した本だ。 著者のロバート・マッキーは脚本家や小説家にシナリオの指導を30年以上おこなっており、門下生からはアカデミー賞受賞…

ファミコンは制限があるからよかった。だって想像をはたらかす余地があるんですもの

『僕たちのゲーム史』 「あれっ? このゲームの画面、こんなんだっけ?」 最近、とあることでファミコンゲーム「ガシャポン戦士2」の画像検索をしていたときのことだ。今見ると、なんというか、記憶していたのよりもかなりシンプルで、おもしろくなさそう。…

93年発行『ゲーム・オーバー』は令和元年に読むといろいろと感慨深い一冊

『ゲーム・オーバー』 『ゲーム・オーバー』デイヴィッド・シェフ著、篠原慎訳(角川書店) 任天堂が、アップルやグーグルやマイクロソフトのような、情報産業を牛耳る世界的IT企業の一社だったとしたら…… これは突拍子もない想定に思われるかもしれない。だ…